夜中の2時。最後のメッセージに「既読」がついたまま、返事が来ない。寝ようとしても、気づくと彼のアイコンを開いている。この記事を開いたあなたも、たぶん今そういう夜だと思います。
既読のままが、頭から離れない理由
バージニア大学とハーバード大学の研究では、女子大学生に男子のプロフィールを見せ、「あなたをとても好き」と伝えた場合と「好きかどうか分からない」と伝えた場合を比べました。分からないと言われた人のほうが、その男子のことをよく考え、魅力も高く感じていました。
Whitchurch, Wilson, Gilbert(2010)。プロフィールを見るだけの実験で、実際の交際の研究ではありません。既読のまま返事がない状態は、この「分からない」そのものです。何度も考えてしまうのは、あなたの気持ちが弱いからではなく、分からない状態がそうさせやすいからです。
コロンビア大学の研究では、拒絶されるのが不安な人ほど、相手のあいまいな言動を「拒絶された」と受け取りやすく、関係への満足も下がりやすいことが分かりました。
Downey, Feldman(1996)。性格の傾向の研究で、診断ではありません。既読のまま、はあいまいな言動の代表です。夜中にひとりで考えるほど、悪いほうに読みやすくなります。今あなたが出しかけている結論は、朝にもう一度見直す価値があります。
夜中に送る前に
長文を書きたくなったら、メッセージ欄ではなくメモ帳に書いてください。気持ちを書き出すこと自体には意味があります。
シカゴ大学の研究では、試験の直前に不安を書き出した学生は、書かなかった学生より成績が上がり、特に不安の強い学生で差が大きくなりました。
Ramirez, Beilock(2011)。試験の研究なので、恋愛にそのまま当てはまるとは限りません。送るかどうかは、朝に決めます。
カリフォルニア大学バークレー校の研究では、よく眠れなかった翌日は恋人との言い争いが増え、言い争いの最中に相手の気持ちを読み取る力も下がっていました。
Gordon, Chen(2013)。日々の記録と実験室での研究です。大事な話ほど、寝てからのほうがうまく伝わります。
今夜、自分でできること
- 通知を切って、スマホを手の届かない所で充電する
- 書きたいことはメモ帳に書いて、送らない
- 彼の昔の写真や、元カノのアカウントは開かない
- 明日の朝、書いたメモを読み直してから決める
一晩返事がないのは、寝落ちや仕事のことも多いです。ただ、毎回あなたばかりが待っていて、眠れない夜が何度も続いているなら、それは一晩の問題ではありません。相手の答えがもう出ていることもあります。そこはひとりで決めずに、誰かと一緒に考えたほうがいい所です。
話を聞いてもらう先
ヘブライ大学の研究では、批判せずに共感して話を聞いてもらった人は、不安が下がり、自分の気持ちの矛盾も受け入れやすくなりました。
Itzchakov ほか(2017)。聞き方の実験です。答えをもらうより、聞いてもらうだけで楽になることがあります。
友達
いちばん身近な相手です。ただ、夜中に同じ話を何度もすると、友達も疲れます。「今日はこれだけ聞いて」と区切ると頼りやすくなります。
カウンセラーや公的な窓口
眠れない日が続く、食事がとれない、仕事に手がつかない。そこまで来ているなら、恋愛の悩みであっても、心療内科やカウンセラー、自治体の窓口に相談してください。電話やSNSで話せる窓口は、厚生労働省のまもろうよ こころにまとまっています。
チャット占い・恋愛相談アプリ
夜中でも、文字で話を聞いてもらえるアプリがあります。恋愛や復縁の悩みを、占い師にチャットで相談できます。
- 17歳以上が対象です
- 料金は前払いのポイント制で、話した分だけポイントが減ります
- 始める前に、今月使ってよい金額を決めておいてください
- 言われたことは参考にとどめて、決めるのは自分で
今夜をやり過ごしたい人へ
返事を待つ夜を少し笑って過ごせるように、ゲームを作りました。勝手に動く親指を、朝まで止めるだけのゲームです。
既読無視の夜で遊ぶ1分半。スマホでそのまま遊べます参考にした研究
- Whitchurch, E. R., Wilson, T. D., & Gilbert, D. T. (2010). "He loves me, he loves me not..." Uncertainty can increase romantic attraction. Psychological Science. PubMed
- Downey, G., & Feldman, S. I. (1996). Implications of rejection sensitivity for intimate relationships. Journal of Personality and Social Psychology. doi
- Ramirez, G., & Beilock, S. L. (2011). Writing about testing worries boosts exam performance in the classroom. Science. doi
- Gordon, A. M., & Chen, S. (2013). The role of sleep in interpersonal conflict. Social Psychological and Personality Science. doi
- Itzchakov, G., Kluger, A. N., & Castro, D. R. (2017). I am aware of my inconsistencies but can tolerate them. Personality and Social Psychology Bulletin. doi